この記事を読んでいるあなたは、
- 世界で水道水が飲める国について知りたい
- 海外で水道水を扱う場合の注意点を知りたい
- 水道水が飲める国の中でも上位の国が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、そんなあなたに「世界で水道水が飲める国について、対象国や注意点」までお伝えしていきます。
世界中で水道水がそのまま飲めるのは10か国だけ
豊富な水資源と高い品質管理技術を持つ日本にあっては、水道水が飲めないということはなかなか想像しにくいものです。
世界で水道水を問題なく飲める国は、実は10か国しかありません。
それでは、その貴重な10か国を見てみましょう。
- 日本
- 南アフリカ共和国
- デンマーク
- ノルウェー
- フィンランド
- ドイツ
- オーストリア
- アイスランド
- アイルランド
- スロベニア
ちなみにこれらの対象国ですが、国土交通省の出したこちらの調べ(図7-1-5)を参考にしています。
資料の中には「日本を含む9か国」との記載がありますが、地図の色分けを見ると10か国あります。
そのため、こちらでは10か国としています。
これらの国々の他、「ストックホルム」と「シドニー」の2都市が安全に水を飲める都市として挙げられています。
安全に水道水を飲める国は15か国といわれていた時期もありましたが、外れてしまった国もあるようです。
いずれにしても、水道水をそのまま飲んでも問題のない国は、世界広しといえどごくわずかだということが分かります。
今回は「安全に水道水が飲める国」「飲めるけど注意が必要な国」にスポットを当て、対象となる国を紹介していきたいと思います。
エリア別に見る水道水を飲める国
アジア
アジアで水道水を飲める国をみていきます。。
一番に浮かぶのは、私たちの日本です。
日本は島国で国土も狭く、水を管理しやすい環境にあるといわれています。
加えて、日本における水質管理技術が世界でトップクラスなのも、水道水が飲める国となった理由です。
アジア圏内で他に水道水が飲める国には、アラブ首長国連邦が入ります。
こちらは、「水道水を飲めるけど注意しなくてはいけない国」としてのランクインとなっています。
オセアニア
オセアニア圏で水道水がそのまま飲めるのは、シドニーが挙げられます。
シドニーが属するオーストラリアは、飲めはしますが注意することを忘れないようにしたい国です。
ニュージーランドも同様です。
アフリカ
アフリカは深刻な水不足に絶えず見舞われており、水質もあまりよくない印象が強いですね。
しかし、日本人が思う以上に、水道水を飲んでも問題のない国は多いようです。
先ほどご紹介したように、南アフリカ共和国が唯一水道水をそのまま飲んでも問題のない国とされています。
飲めるけど注意を必要とする国は、以下の通りです。
- レトソ
- ボツワナ
- ナミビア
- モロッコ
このようになってはいますが、あくまでインフラ整備の進んだ都市部でのみだと考えられます。
どこのエリアにもいえることですが、生活様式が都市部とは違う田舎では、飲まない方がいい場合も多いようです。
ヨーロッパ
世界の国々の中で水道水が飲める国が最も多いのが、ヨーロッパです。
インフラが整っていることに加え、自然が多いことで水質資源にも恵まれているからでしょう。
水道水をそのまま飲める国として既に挙げた国々の他、注意すれば水道水を飲んでも問題のない国も多いです。
- スペイン
- フランス
- イタリア
- バチカン市国
- イギリス
- スイス
- クロアチア
- ハンガリー
- セルビア
- アンドラ
北アメリカ
先述のデータによれば、北アメリカには水道水をそのまま飲める国はありません。
ただし、注意すれば飲める国として次の3つの国が挙げられています。
- ニカラグア
- コスタリカ
- パナマ
いずれも日本と負けず劣らず小さな国々であり、日本同様、海に面しているのがその理由なのでしょう。
インフラ等も大切ではありますが、まずは水に恵まれていなければ何も始まりません。
世界でキレイな水道水を飲める国ベスト5
世界で水道水が飲める国について、ご紹介してきました。
そのまま飲める国、飲めるけど注意が必要な国がありましたね。
こちらでは、その中でも水道水のきれいさに着目してランキングを作ってみました。
結果は、以下の通りです。
順位 | 国名 |
---|---|
1位 | アイスランド |
2位 | オーストラリア |
3位 | 日本 |
4位 | ストックホルム(スウェーデン) |
5位 | フィンランド |
1位:アイスランド
人口密度が非常に低く、数多くの自然がそのままの形で残っている国でもあります。
島国ゆえに、水質資源も豊富です。
水道水が飲める国においても、飲めるのは都市部だけといった話はよく聞かれます。
アイスランドの場合は人口の集中している首都・レイキャビク周辺だけでなく、ほぼどこででもきれいな水道水を飲めるといわれています。
水質の管理にも力を入れているので、安全性もお墨付きです。
2位:オーストラリア
「水道水がそのまま飲める都市」として、シドニーが挙がっていましたね。
そもそもオーストラリア自体、水道水がきれいな国だといわれています。
国民が使う水道水は厳しい基準をクリアしたものとなっており、品質も文句なしです。
ただし近年のオーストラリアでは、水不足が深刻化しているとの情報もあります。
そのため、ミネラルウォーターの値段が異常に上がっているのだとか。
規模こそ違えど日本と同じ島国なので、水不足はにわかには信じがたい話ですね。
3位:日本
3位には、日本がランクインしています。
もっと上だと思ってた人もいるのではないでしょうか。
日本でも、都市によって水道水が美味しい・不味いといった話が聞かれますよね。
国単位で見ても水道水がきれいなのは間違いないので、日本人の舌が、水道水に対して肥え過ぎてしまった結果でしょうか。
なお、アジア圏内の国々の中で、日本は唯一のランキング入りです。
4位:ストックホルム(スウェーデン)
スウェーデンはストックホルムもまた、「水道水がそのまま飲める都市」としてデータに上がってきていました。
今まで自然資源の豊かな国がランクインを果たしてきましたが、ストックホルムにもまた、同様の理由があります。
また、ストックホルムの水道水は日本と同じ軟水なのも注目ポイントですね。
水道水のタイプに関しては、次で詳しく説明いたします。
5位:フィンランド
自然豊かな北欧の国フィンランドは、5位のランクインとなりました。
インフラ設備が充実していることもあり、水道水のきれいさには定評があります。
こちらもストックホルム同様、水道からは軟水が出る国です。
現地の人たちも、飲用として水道水を持ち歩いているらしいですよ。
わざわざミネラルウォーターを買うより、圧倒的にお得だからでしょう。
海外で水道水を扱う時に注意したい2つのこと
飲めても「硬水」の場合が多い
「水道水を飲めるけど注意した方がいい国」における注意ポイントのひとつが、水道水のタイプなのではないかと思われます。
水道水を飲める国として、ヨーロッパ圏内の国々が多く挙がっていました。
しかし、その国々の水道から出る水は、多くの場合が硬水だったりします。
硬水とは、ミネラル成分が豊富に含まれた水のことをいいます。
水道から軟水が出る日本人にとっては、硬水はかなり馴染みのない味ではないでしょうか。
飲んだことのない人にその味を伝えることは難しいのですが、独特の風味がします。
日本でも出回っている「コントレックス」というミネラルウォーターは、ミネラル含有量がかなり高いです。
海外の水道水からは、そういうものが出てくるイメージといえるでしょう。
慣れていないと飲みにくいこともそうですが、硬水を飲み過ぎるとお腹の調子が悪くなる人もいます。
特に私たち日本人は硬水には不慣れなので、飲めるからといって飲み過ぎることはおすすめできません。
飲まなくても口に入れる場合には要注意
こちらは、どちらかといえば水道水を飲まない方がいい国における注意点です。
インフラがあまり整っていない場所を訪ねた際には、次のようなことに注意しましょう。
歯磨き
歯磨きをすれば、口をゆすぎます。
その時に、誤って水道水を飲んでしまわないようにしましょう。
どうしても心配な場合は、飲むわけでなくてもミネラルウォーターを使うのが賢明です。
水質の芳しくない国でも、ボトル入りの水ならまず安心です。
氷や生野菜
水質の悪い水道水は、わざわざ口にすることもないでしょう。
気を付けているのに、うっかり氷や生野菜を口にしてはいけません。
氷は水道水を凍らせて作ったもの、生野菜は水道水で洗ったものである可能性が高いからです。
アジア諸国で人気の屋台グルメも、要注意です。
屋台を楽しむなら、火の通った物を食べるようにします。
お腹が弱い自覚があるなら、屋台での飲食は控えた方がいいでしょう。
世界で水道水を飲める国についてのまとめ
私たちにとって、水道から飲める水が出てくるのは当たり前のことです。
しかし世界単位で見ると、多くの国々がそうでないことが分かりました。
いわゆる発展途上国ではなくても、飲める水道水が出る国は意外と少ないのです。
- 本当に安全な水道水が飲める国は世界に10か国
- きれいで美味しい水道水を飲めるのはアイスランド
- 飲める水道水にも注意が必要
このようなことが、分かっていただけたかと思います。
何の問題もなく水道水が飲めるという環境に感謝し、限りある資源を大切にしていきたいですね。