この記事を読んでいるあなたは、
- 次亜塩素酸水とは何かについて知りたい
- 次亜塩素酸水を加湿器で使うメリットについて知りたい
- 次亜塩素酸水を加湿器で使う時の注意点を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、そんなあなたに「次亜塩素酸水を加湿器で使う場合の、メリットや注意点」までお伝えしていきます。
次亜塩素酸水とは?
次亜塩素酸水を加湿器に入れて使うかどうか以前に、次亜塩素酸水そのものを知らないという人もいるのではないでしょうか。
こちらではまず、次亜塩素酸水が何たるかについてご説明しましょう。
次亜塩素酸水とは簡単にいうと、塩酸や食塩水(塩化ナトリウム水溶液)を電気分解して得られる水溶液のことを指します。
ウイルスの殺菌に高い効果を示すほか、残留することが少ないために食品の除菌などにも使われている物質です。
加湿器に入れて使用することで、空間を丸ごとの除菌に効果があるといわれています。
「次亜塩素酸ナトリウム」との違い
次亜塩素酸水と混同しがちなのが、「次亜塩素酸ナトリウム」という物質です。
こちらは名前も似ている上、殺菌といった期待できる効果も似通っています。
大変混同しやすいこれら2つですが、間違えると大変なことになるので注意が必要です!
特に、次亜塩素酸ナトリウムを誤って加湿器入れて使ってしまうと、健康を害する恐れも出てきます。
次亜塩素酸ナトリウムは、キッチンで使われる漂白剤の成分です。
誤解して、これを薄めて加湿器入れたりすることがないようにしましょう。
次亜塩素酸水の選び方にも注意
「次亜塩素酸ナトリウム」と間違わないようにするのはもちろんのこと、次亜塩素酸水を加湿器に入れて使うまでには、まだまだ気にするべきポイントがあります。
次亜塩素酸水は、どのようなポイントに注意して選べばいいのでしょうか。
使用目的に適した濃度の製品を選ぶ
一口に次亜塩素酸水といっても、実はいろいろなタイプがあります。
製品に書かれている成分「有効塩素」の量をチェックすると、その次亜塩素酸水がどれぐらいの殺菌能力を持っているかを確認できます。
次亜塩素酸水をそもそも何に使いたいのかを明確にし、適した濃度を持った製品を選ぶことが重要です。
使用期限や保存状態にも気を付ける
次亜塩素酸水には、使用期限があります。
この期限中に使わないと効果が失われ、次亜塩素酸水を使う意味がなくなってしまいます。
次亜塩素酸水を入手する場合には、期限に十分な余裕があるかをチェックしておきましょう。
また、高い温度、日光の紫外線にも弱いので、保存のための場所や容器にも気を遣う必要があります。
次亜塩素酸水を加湿器で使うメリット
空間を除菌できる
次亜塩素酸水は加湿器に入れることで霧状になり、空間全体に広がります。
つまり、除菌を目的とする部屋全部に、効果を行き渡らせることができるというわけです。
次亜塩素酸水は、気になる場所にスプレーして使うこともできます。
しかしその場合、効果はスプレーをしたその場所に限定されてしまいますね。
どこにどんなウイルスが潜んでいるかは、なかなか分かりづらいものです。
除菌という名目で使うのであればやはり、部屋全体に効果を期待できる加湿器での使用が望ましいと考えられます。
消臭効果がある
次亜塩素酸水には除菌効果のほか、消臭効果も認められています。
ペットを飼っているご家庭などは、臭いが気になるところではないでしょうか。
そういう臭いでなくても、気付きにくい臭いもあると思われます。
部屋の臭いが気になる時は次亜塩素酸水を加湿器に入れ、手軽に消臭してしまいましょう。
花粉やダニにも有効
花粉やダニといったアレルギーを引き起こす物質にも、次亜塩素酸水は有効だとされています。
花粉の季節は、気を付けていても花粉を室内に持ち込んでしまいます。
ダニなどの有害生物も、ピンポイントでは見つけにくいものです。
そういった厄介な物質には、加湿器で次亜塩素酸水を噴霧するのが一番手っ取り早いでしょう。
次亜塩素酸水を加湿器で使う時の注意点
次亜塩素酸水に対応した加湿器で使用する
加湿器で使うとメリットの多い次亜塩素酸水ですが、使用に当たっては注意が必要です。
まず第一に、次亜塩素酸水に対応した加湿器を用意しましょう。
次亜塩素酸水を使う加湿器は、実は何でもいいわけではないのです。
次亜塩素酸水に対応していない加湿器を使ってしまうと、水漏れ等の不具合が生じるという報告があります。
水漏れが漏電を引き起こすこともありますので、安易な気持ちで使わないようにしましょう。
適しているのは超音波式の加湿器
ちなみに、次亜塩素酸水を使うのに適しているのは「超音波式加湿器」だといわれています。
このタイプの加湿器はその名の通り、超音波の振動を利用して水を霧状にする仕組みを持っています。
加湿器には他に、加熱式や気化式といった仕組みの物がありますが、これらは次亜塩素酸水の効果を存分に発揮できないと考えられています。
特に加熱式の加湿器は、どの製品においても次亜塩素酸水を使うのに向いていないとされています。
金属を加湿器の傍に置かない
塩素と金属は、相性がいいとはいえません。
次亜塩素酸水を加湿器で使う際にも、それは例外とはいえません。
霧状になった次亜塩素酸水は、金属を錆びさせてしまうのです。
次亜塩素酸水が噴霧されている付近には、金属を置かないようにしましょう。
金属が使われている家電周辺でも、使用しないように注意します。
体調によっては換気したり使用を中止する
人体に与える影響が少ないとされている次亜塩素酸水でも、体調が悪くなってしまう人もいます。
塩素臭がしてくる、といった事例もあるようです。
いずれにしても、次亜塩素酸水を加湿器で使っていて体調が悪くなった場合は、速やかに使用を中止しましょう。
体調が気になるようであれば、換気したり部屋の中に誰もいない時に使ったりと、工夫が必要ですね。
実は奨励されていない一面もあり
除菌や消臭に高い効果の期待できる次亜塩素酸水ですが、奨励されていない面もあります。
「東京都消費生活総合センター」によれば、そもそも次亜塩素酸水は、空間を除菌・消臭するのに適した物質としては認められていないのだそうです。
先述の金属に対する問題や、体調不良を起こす恐れもなくはないので、奨励するとまではいかないのでしょう。
ただ、次亜塩素酸水を加湿器に入れて使うことで、一定の効果が期待できるのはおそらく事実です。
用法容量をしっかりと守り、害を生じさせることなく使っていきたいですね。
次亜塩素酸水を加湿器で使う方法についてのまとめ
今回は、次亜塩素酸水を加湿器に入れて使う方法について、様々な角度から解説してきました。
どの薬にもいえることですが、使い方を間違えると毒にもなります。
それは次亜塩素酸水も同じです。
- 加湿器に入れていいのは次亜塩素酸水、「次亜塩素酸ナトリウム」は厳禁
- 空間を効果的に除菌・消臭できる
- 使い方によってはデメリットも生じる
といったことが、今回の記事で分かっていただけたかと思います。
以上のようなことをしっかりと頭に入れ、次亜塩素酸水を加湿器で効果的に使っていきましょう。