この記事を読んでいるあなたは、
- 賞味期限切れのミネラルウォーターは飲めるのか知りたい
- 賞味期限がある理由を知りたい
- ミネラルウォーターの賞味期限を保つ正しい保管方法を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、そんなあなたにミネラルウォーターの賞味期限についてお伝えしていきます。
ミネラルウォーターの賞味期限について
ミネラルウォーターの賞味期限はどれくらいか、賞味期限の意味は何かなどを解説します。
賞味期限の表示は1~3年ほどが多い
容器に印字されているミネラルウォーターの賞味期限はおおよそ1~3年です。災害時の備蓄用で賞味期限5年以上のものもあります。
500ミリリットル以下の小さな容器よりも、2リットル以上の大きな容器のほうが、賞味期限が長い傾向があります。
ミネラルウォーターの賞味期限は品質の期限ではない
農林水産省によると、賞味期限とは「品質が変わることなくおいしく食べられる期限」のことです。
この説明をそのまま解釈すると、ミネラルウォーターの賞味期限は品質の期限?と思うかもしれませんが、そうではありません。
ミネラルウォーターはペットボトルの容器に入った状態で販売されていますが、未開封でもごくわずかな気体を通します。このことが影響して、容器に入れると賞味期限が設定されます。
計量法に従って賞味期限を設定している
ミネラルウォーターの賞味期限は品質の期限ではなく、『計量法』という飲食品に関する法律に従って定められたものです。
詳細は次項で解説します。
ミネラルウォーターに賞味期限がある理由
前述で少し触れましたが、賞味期限は品質の期限ではなく計量法によって定められています。
これが何を意味するのか、これから詳細を解説します。
本来「水」に賞味期限はない
本来、水は無機物なので、時間が経っても劣化することはありません。
雑菌が入っている場合は品質が劣化しますが、ミネラルウォーターはろ過や加熱により雑菌を取り除いてから密封しています。
正しく保管すれば、外部から雑菌が入る心配もありません。
それではなぜ賞味期限が設定されているかというと、水を入れているペットボトルの容器が原因です。
賞味期限があるのはペットボトルが原因
容器は密封されているので、未開封であれば液体を通すことはありません。
しかし、密封されていてもわずかですが容器を通して中の水が蒸発します。そして、1年以上経過すると、わずかに水の量が減ってしまい、表示されている容量との誤差が生じます。
賞味期限があるのは、このことが原因です。
計量法に違反するため
年数が経つと容器の影響で水がわずかに目減りしてしまいます。
そうなると、容器に明記された容量と実際の容量に誤差が生じてしまうので、計量法に違反します。
計量法とは、「明記された容量との誤差が1%でないといけない」という法律です。
保管方法が悪いと臭いが移る可能性もある
ペットボトルの容器には気体透過性があるため、保管場所が悪いと臭いが移ってしまう可能性もあります。
水は無臭なので、水に臭いが移るとおいしく飲むことはできません。
賞味期限は、容器の臭い移りの期限という意味も含まれます。しかし、周囲に臭いが強いものを置かなければ臭い移りの心配はありません。
賞味期限切れのミネラルウォーターは飲める?
品質の期限ではないことが分かったら、次の疑問は「賞味期限切れのミネラルウォーターは飲めるの?」ではないでしょうか。
これからその疑問について答えていきます。
未開封の場合
ミネラルウォーターは、殺菌処理をした状態で容器に入れて密封しています。未開封であれば、外部から雑菌が入る心配はほとんどありません。
雑菌さえ入っていなければ、賞味期限が過ぎても品質が劣化する可能性は極めて低いです。
このことから、「基本的に未開封であれば賞味期限が過ぎても飲むことはできる」が疑問の答えです。
しかし、雑菌が入っている可能性はゼロではありません。保管場所や容器が原因で悪影響を受けている可能性はあるので、なるべく期限内に飲むことをおすすめします。
開封済みの場合
開封後は外部から雑菌や異物が混入するので、賞味期限に関係なくすぐに飲みましょう。
容器に直接口をつけて飲んだ場合は1日も持ちません。コップに移すなどして直接口をつけていなかったとしても、1日以内には消費するようにしてください。
夏の暑い日は、常温保存は数時間も持たないと考えましょう。冬の寒い日でも、常温なら1日以内の消費が原則です。
冷蔵庫内に保存した場合、菌の繁殖速度が落ちますが、それでも長くはもたないです。できればその日のうちに飲み切りましょう。
ミネラルウォーターの賞味期限を保つための保管方法
ミネラルウォーターの賞味期限に品質は関係ないと解説しましたが、それはあくまでも正しく保管した場合です。
保管方法が悪いと、品質に悪い影響を及ぼす恐れがあります。これから、保管方法の注意点を解説します。
直射日光を避けて保管する
未開封の場合、冷蔵庫に入れなくても常温保存ができます。
しかし、直射日光が当たる場所に置いてしまうと、品質が劣化する恐れがあるので注意しましょう。
容器が変形する恐れもあるので、直射日光が当たらない場所に保管してください。
高温多湿を避けて保管する
高温多湿も厳禁なので、梅雨や夏の時期は注意が必要です。
常温保存が心配な時期は、冷蔵庫に入れておくのも手です。冷蔵庫のスペースがなければ、段ボールに入れるなどして涼しい場所に置き、外部の影響を受けないように気をつけて保管しましょう。
強い臭いがする場所を避けて保管する
ミネラルウォーターをキッチンに置く方もいることでしょう。しかし、キッチンには他の食品やごみ箱など、強い臭いがするものが多くああります。
強い臭いがするものの横に置くと、臭い移りの可能性があるので気をつけましょう。
万が一混入した場合に危険性がある洗剤や殺虫剤などの横に置くことも避けるようにしてください。
ミネラルウォーターの賞味期限は長いが正しく保管することが前提
ミネラルウォーターは、経年による容量の目減りはありますが、品質が劣化することはありません。
しかし、容器の性質と保管場所の悪影響が重なることで、品質劣化を起こす恐れもあります。
理論上では、正しく保管していた未開封のミネラルウォーターは、賞味期限が過ぎてもおいしく飲めますが、絶対大丈夫という保証はありません。
そのため、なるべく早くに飲むことをおすすめします。